Muto Takashi

文章収受箱

税務署の業務は1月22日に始まり、ついに3ヶ月が経過しました。本来は3月29日で終了する予定でしたが、1ヶ月延長になり4月26日まで残りあと数日です。現在は朝8時半から9時まで受付業務を行い、その後は他の非常勤職員さんが出勤するとバトンタッチです。他の非常勤職員さんは皆9時から出勤しますが、私は受付専門業務のため、開庁と同じ8時半から業務を始めます。ただし、その代わりに退勤時間は他の非常勤職員さんより30分早いです。受付業務を終えた後は個人課税課のお手伝いをしています。急ぎの作業で確定申告で提出された決算書関連のバッチ処理前の台帳番号入力や整理番号のチェックなど、簡単な作業ですが、それだけを続けると疲れます。たまには受付業務に戻ることでバランスを取れると嬉しいです。受付業務は私にとって最も学びの多い場です。来庁者の質問に対する職員さんの対応を身近で見られることがとても勉強になります。
業務は、確定申告書の提出受付から始まり、今は決算書の整理、そしてバッチ処理によるOCR読み取り作業の様子も見せていただき、提出された書類の一連の作業も身近に経験することができてよかったです。実は自分の確定申告書も電子送信ではなく書面で提出しています。以前は、まだマイナンバーカードがなかった時期に住民基本台帳カード(住基カード)を作り、普段はMac環境ですが、その時はWin環境を使ってe-Taxで送信したこともありました。しかし、今のMac環境では新しいカードリーダーが必要だったり、よくわからないエラーが出たりと、推奨環境を整えるのがとても面倒です。スマホでもe-Taxができるようになっていますが、私が使っているスマホは初代iPhone SEなので、こちらも推奨環境外です。ここ数年はパソコンで作成して印刷して郵送していました。確定申告書の提出方法はe-Tax、郵送、窓口持参の3通りだと思っていましたが、税務署で働いて気付いたことなんですが、「文章収受箱」による提出方法もあることを知りました。ですので、今回は郵送ではなく、税務署前のポストに投函しました。確定申告は原則として、毎年2月16日から3月15日までの期間内に行わなければなりませんが、平日は仕事が忙しくてなかなか提出できないという方もいらっしゃるかもしれません。しかし、税務署は土日ともに閉庁しています。そんな方のために、全国の税務署には、時間外収受箱が設置されており、税務署の開庁時間に関係なく、平日でも土日や祝日でも24時間いつでも申告書を投函・提出することが可能です。申告書の控えが必要であれば、郵送の場合と同様に、複写した申告書控え1部と返信用封筒(切手を貼付け、宛先を記入済みのもの)を同封して投函します。収受日付印が押印された申告書控えが、後日税務署より返送されます。しかし、来年からは控えに収受日付印が押印されなくなるため、控えに収受日付印が押印されて戻ってくるのは今回が最後だと思います。
さて、ここで疑問ですが、投函した文書の提出日はどうなるのでしょうか?申告書を郵便又は信書便を利用して税務署に送付した場合、その郵便物又は信書便物の通信日付印により表示されますが、それ以外の場合には、税務署への到達日が提出日となります。私の場合は、業務が朝8時半から始まるため、出勤前にポストに投函してみました。しかし、後で戻ってきた控えを確認すると、投函した当日の受付印ではなく前日の日付印でした。調べてみると、国税庁行政文書取扱規則17、18条によると、翌日の執務開始時間までに申告書を投函すると、その文書は直前の開庁日に提出されたものとして扱われます。今回の確定申告の提出期限は3月15日の金曜日でしたので、16日と17日は土日でした。そのため、月曜日の18日の朝8時半前にポストに投函すれば、期限内に提出できる裏技があることになります。
e-Taxが生理的にダメだったり、税務署窓口が苦手だったり、郵送代を節約したいと思っている人にとって、閉庁日に税務署の時間外収受箱に申告書をポッと投函して提出する方法もありますので、ぜひご利用ください。いずれにしても、申告と納税は余裕を持って期限までに済ませるよう心がけましょう。